本の紹介

【書評】「これからの日本、経済より大切なこと」を読んで。

最近の若者(僕ら世代も含む)は、会社に忠誠を誓って家族を犠牲にプライベートを犠牲にする人は少ないと聞きます。

仕事よりもプライベートを重視、働く時間は短く、極端な例になると給料少なくても良いから労働時間を短くしたい、という人もいます。

実は僕もそんな一人です。僕の場合、そこまで極端ではありませんが、少なくとも会社に支配され、会社に従属して生きる人生に不安を覚えるのです。

さて、今回読んだ本は「これからの日本、経済より大切なこと」。タイトルを読んでわかるように、経済よりも大切なことがあるんだ、というダライラマさんのお話を池上さんが咀嚼し、本にしてくれたもの。

そのためか、1冊を通して分かりやすい。

話のポイントは、

・経済を追求して本当に幸せか?

日本人は高度経済成長を通してとてつもないスピードで経済を発展させてきました。一億人総中流と呼ばれるほど生活水準が上がり、皆、一斉に裕福になったのです。一方、歪もうまれました。

人生のほとんどを仕事に費やし、働きづめの日本人。驚くことに、幸福と感じている日本人は少ないのだとか。幸せになるため沢山働いたのに、皮肉なもんです。

日本の自殺者数は交通事故による死亡よりもっと多い。そんな状況が数十年続いて日本人はようやくおかしいことに気づきました。最近のブラック企業問題をマスコミが報じたり、政府が「残業時間」を60時間までにするなど、ようやくいい方向に向かっているのでしょうか。

池上さんが独特の論点を示したのも面白い。日本は他国を追い越せ追い抜けといった具合で、生活水準を上げてきました。

バブルが崩壊しリーマンショックが起きた今でも、「まだまだ日本は頑張らないと!」と鼻息荒くしています。

池上さんは、「日本はよくやっている。まずは今の状況に満足しようじゃないか」と言っています。これはダライラマさんの「足るを知ること」という考えに近い。

現状に満足せず、努力し続けることは凄いことです。また市場経済において「競争」は当然のこと。しかし、それでは疲れてしまいます。

まず「足るを知ること」。そうすれば内部から満たされ、お金お金と追及することもなくなるのだとか。

この本が発売された時期が2013年。

2017年になった今でも響く本です。

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