建設業界のこと

日本のリフォーム住宅市場と今後について

建築業界に携わっている人は2種類に分類できます。1つは、公共施設等の非住宅物件専門の人たち。もう1つは、民間の住宅に携わる方たち。

実はお互い、水と油に近くて、例えば、僕は公共施設しか設計したことがありません

何が言いたいかって、今回の記事にオチは特にないは無いのです(上記の通り、専門家でないからね)。但し、今のリフォーム市場の現状と今後政府が掲げる目標とか考えていきます。

勉強中なので、暖かい目で見守ってください。

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先進国のスタンダードはストック型、一方日本は・・・

今後の住宅業界で、よく言われていることが、フロー型からストック型へ、という言葉。フロー型というのは、建設業界に当てはめて考えると、『スクラップ&ビルド』と言えます。造って壊しの消費社会です。

一方、ストック型とは、建物を長期的に使っていこう、というMOTTAINAI精神です。又は、空き家になった既存住宅をリフォームして再利用する考え方。

世界的な潮流? というか、海外では昔からストック型が基本です。と、いうのも地学的に、欧州やアメリカは比較的災害が少ないからです。一方、日本は災害が多い国で特に地震、津波、洪水、土砂等に見舞われて、何度も建物が破壊されてきました。

記憶に新しい東日本大震災、熊本、最近は鳥取でも震度6強の地震が起きましたね。ですから、フロー型の住宅市場は仕方が無い側面もあったのです。

では一体、災害の少ない海外では、どれほど『既存住宅の取引』がされているのか?、というグラフが下図になります(国土交通省より)。

2

青棒が既存住宅の取引戸数、黄色棒が新築住宅の取引戸数、赤い折れ線グラフがその比率です。つまり、168万戸の既存住宅に対して980万戸の新築住宅ですから、既存住宅の占める割合は、14.7%。

つまり、既存住宅の取引戸数に比べ新築住宅戸数がとっても多いということなんです。

一方、他国を見ればG7のアメリカ、イギリス、フランスは軒並み、70,80%台なので、明らかに既存住宅の取引戸数が多いことに気づくでしょう。

いくら地震が多いからと言っても14.7%は少なすぎだよなぁと思います。戦後の日本が空襲で住戸が燃え、当時400万戸以上の住宅が不足していました。この時、ひたすら新築住宅を増やしていった名残かもしれません。

また、日本では中古住宅の価値を評価できる仕組みが整っていないことも問題です。不動産屋さんでさえ、中古住宅をどう値段をつけていいのか、ざっくりした答えしか持っていないのです。

この2点が、日本で新築住宅が増え続け、中古住宅が増えない理由なんですね。

 

年々、リフォーム関連の市場規模は大きくなっているが・・・?

近年、政府が口を酸っぱくリフォーム事業を推進しているので、多少は効果が出ています。その証拠に、市場規模は数年前の6兆円から7兆円。政府は、これを20兆円まで上げたいようですね。

しかし、現場の声を聞くと必ずしも良いことばかりではありません。例えば、感情的なことを言うと、『改修の仕事はつまらない』のです。新しく創造する仕事ではなく、元ある建築を使い勝手良く、直していくお仕事。多くの建築家は目的を失うかもしれません。

次に、『改修の仕事は手間がかかる』という点です。僕も、公共施設の改修や既存建物に増築する案件を何度も担当しました。例えば、既存建物に増築して設計する場合、必ず既存建物を意識します。

『既存の基礎の深さは?』、『地中障害物は?配管は干渉しないか?』等。設計料は安いのに、手間ばっかりかかる仕事、ビジネスとして成り立ちにくいのです。

 

とは言っても、800万戸の空き家は気になる。

リフォーム事業は、設計として、仕事としてやりたくないのが設計者の本音。それでも、現に800万戸ある空き家は、放っておけません。

問題は800万戸ある住宅の、不動産としての価値です。構造的な見地から言えば、旧耐震か新耐震かで線引きができます。あとは、土砂や津波の恐れが無いのか、長期荷重に対してよいか? 等、調査しなければ。

その役目は不動産屋ではなく、構造屋の方が『見る目』があると思うのです。先ほど書いた通り、アメリカでは既存住宅の取引戸数が新築よりも多い。そのため、『ホームインスペクション』といって、住宅の診断士が居ます。

既に日本でも資格はとれるのですが、まだまだ知名度は低いですね。僕も最近知ったから。でも、リフォーム事業の市場規模が20兆円になったとき、必要とされる人材になるかなぁと思います。

構造屋さんでも、資格をもっておいて損はないかもなぁと思います。特に住宅専門にされている方はね。

では、また明日!

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