建設業界のこと

【建築界の常識】なぜ適判員は事務所に来てくれないのか?【世間の非常識】

当たり前のことを知人に話していたとき『それ、おかしくない?』、と言われたことありませんか。指摘されるまで気づきませんでした。それは、

なぜ、適判員は事務所に来てくれないんだろう?ということ。

僕ら設計者は、お金を払って確認申請や適判機関へ審査を依頼しています。『お金を払う側』=『お客様』という構図が成り立つのは当然です。もちろん、第三者機関として審査は厳しく行って結構ですが、なぜ僕たちがわざわざ審査機関へ足を運び、『こんな回答でどうしょうかねぇ(ペコペコ)』と諂う必要があるのでしょう。

例えば、『建材メーカーさん』達にとって『設計者』はお客様です。ですから、営業担当の方が、設計事務所1つ1つを行脚し、新商品の説明を行います。事務所の中に入れてもらえず、門前払いされるケースもあるでしょう。

つまり『お客様』>『販売者』が世間一般のルールです。まぁ、最近は『お客様』≒『販売者』もあるかもしれませんが。この例え話に『設計者』と『適判員』の関係を当てはめると、とてもおかしなことになります。

お客様である設計者が、お金を払って適判機関に審査を依頼します。そして適判機関は『指摘事項』をメールかファックスで送付し、挨拶にも来ません。僕たちは顔の見えない『誰か』の指摘事項とにらめっこをして、必死で回答を作成します。その回答案を適判機関に送るか、打ち合わせにいって説明します。本当なら、

お前が来い。

ですよね。付け加えるなら、指摘事項の内容説明を挨拶代わりにしてくれたって良いくらいです。

なぜ、適判機関はふんぞり返っているのでしょう?

 

原因は競争原理が働かない独占ビジネス。

去年から、ほとんどの都道府県で適合性判定機関が複数社置かれることになりました。つまり、各社に競争原理が働きます。審査スピードを早く行うとか、軽めの指摘を出す等、工夫しています(それが良いかどうかは、さておき)。

但し、日本国内には適合性判定機関が1社しかない県もあります。それが、

兵庫県

です。関西の物件を担当している方なら、よーくご存知だと思います。あそこの適判機関は本当に無礼です。まず、電話対応も最悪で、『お客様』に対して、上から物を言う姿勢。100歩譲って対等じゃないですか?協力会社の構造屋さんからも、色々大変な話を聞きます。もし、兵庫県に適合性判定機関が増えたら、彼らは相当困ると思います。それだけサービスが劣悪なのですから。但し、『チェックが厳しい』=『第三者機関としての効力を果たしている』ので、一概に良い悪いとは言えません。

しかし、ある地域に、特定のサービスを行う会社が1社しか無いことは見直した方が良いです。ミクロ的にみれば業務を独占していますから。

 

建築界の常識は世間の非常識です。

建築界の常識は世間の非常識です。この環境に身をおくと、いつの間にか当たり前になっています。それを専門外の知人と話すことで、『知る』ことができました。本当なら、面と向かって、

それはオカシイよ。

と言いたいのですが、如何せん、僕にはそんな胆力がありません。ですから、ブログを通じた草の根活動で、多くの人に疑問を持ってもらいたい。

あと、構造設計者は、意匠に責められ、設備に責められ、確認申請と適合性判定でいじめられます。もう、あんまり構造設計者をいじめないで下さい。

以上、現場からの声でした。

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