建設業界のこと

優秀な構造家が育つ、組織の在り方とは?

ども、仕事は大してしないのに組織論が好きなtyazukeです。

優秀な人材は素晴らしい環境に依存する、というのが持論でして、逆にブラックな環境に身をおけば、ブラックな思考に早変わりするものです。ですから、ブラック企業にお勤めのサラリーマンは社畜になっていくんですね。あ、僕もです。但し、体を壊してから必死でブラックから抜け出そうと努力してますが(1年前の過労で胃潰瘍、数か月前の過労で精神崩壊しました。詳しいことは、また後日)。

組織に長くいると、善かれ悪しかれ『組織の思想』が染みつきます。公務員も良い例です。例えば地方市役所に行けばわかりますよね?あーんな、まったりとした雰囲気の中仕事をすると、のんびりした人になるんでしょうねぇ。

もちろん、組織の思想が染みつくことが、悪いことばかりではありません。良い組織の中に身をおけば、素晴らしい人材に成長するでしょう。10+1の記事に、佐々木睦郎さんが組織論について書いた記事があります(10+1・・・建築家、構造家の記事を読める良サイト!)。

『10+1第2回:木村スクールから佐々木スクールへ』

これによると、木村俊彦先生の事務所では仕事の進め方にルールがあったようです。

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窓口は1人だが、実施設計は全員で意見交換して進める。

当時、木村事務所には最大でも8人までしか所員を雇わなかったそうです。事務所はワンマンだった、と佐々木さんが仰っているので、8人までが、お目付けできる最大数だったのでしょう。それ以上、規模を大きくすると、木村さんの目が届かないところで、勝手に仕事を進める可能性がありますから。

一番の驚きは、実施設計は全員で意見交換して進めることです。もちろん意思決定は木村さんが行いますが、今、ほとんどの事務所が行っている進め方と反対ではないですか?

でも、考えてみてください。

勉強は1人でやるより、複数人でやった方が知恵も出るし捗ります。そんな経験ありますよね。仕事でも、1人で悶々と悩むより全員で取り掛かる方が、精神的に楽です。ストレスを分割できるわけですから。それに、わからない部分や計算の仕方が不明な点も、全員で仕事を進めることで、問題解決がスムーズです。

1つの物件を複数人で行った方が、遥かに効率が良いんですよ。もちろん、木村事務所が設計する物件が大規模だから、という理由もあります。僕が普段設計している、1000㎡、2000㎡という、ちっぽけな物件は1人で十分かもしれません。しかし、それでも最低3人は必要だと思います。

1人は作業を中心的に進める担当者、もう1人は仕事が間違った方向に進まないようマネジメントする人、最後に豊富な経験をもって図面、計算を主査する者。こうすれば、大きなトラブルや仕事の遅れは無いように思います。

 

構造設計は、なぜ個人戦になりがちなのか?

弊社の意匠設計部をみていると、1つのプロポやコンペ、実施設計に至るまでチームで設計をしています。だから、精神的負担は少ないと思います。確かに、毎日遅くまで仕事をしていますが、晴れ晴れとした顔をしていますので。

一方、構造設計部は『完全に個人主義』です。同じ部内にいるにも関わらず、先輩や後輩の物件を手伝うことはありません。個人戦です。そうしないと仕事が回らない?又は、不整合が多くなるのでしょうか?

僕はそうは思いません。

やはり、図面や計算書のチェック体制は強化すべきです。設計方針を明確にすることで(それこそ部材符号のつけ方に至るまで)、色んな手が入っても不整合は起きないと思いますし。

そもそも、他の工業製品は様々な自社検査を行って、世に商品として出回っています。他の商品より何百倍、何千倍とお金が掛かる『建物』の構造設計なら、普通に考えて、1人で設計するものではない、と思います。

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